11月の時候の挨拶！メールでそのまま使える例文＆フル文例集

11月は紅葉が見頃を迎え、冬の訪れを感じ始める季節です。

そんな時期に添える「時候の挨拶」は、メールや手紙をより丁寧で温かいものにしてくれます。

しかし、いざ書こうとすると「どんな表現が自然？」「ビジネスと個人で使い分けは必要？」と迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では「11月時候の挨拶例文メール」をテーマに、ビジネスでも個人でも使いやすい実用的なフレーズを多数ご紹介します。

上旬・中旬・下旬ごとの表現や、冒頭から結びまで整ったフルバージョンの文例も掲載しているので、すぐに活用できます。

形式にとらわれすぎず、相手に寄り添う気持ちを込めることが、好印象の秘訣です。

ぜひこの記事を参考に、11月のメールや手紙を心のこもった一通に仕上げてみてください。

11月の時候の挨拶とは？
1. 11月の気候と特徴（紅葉・立冬・霜月など）
2. 11月に使える季語・定番フレーズ一覧
11月の時候の挨拶―メールで使える例文集
ビジネスメールに適した11月の挨拶例
個人メールで使えるカジュアルな11月の挨拶
11月の時候の挨拶を使う際の注意点
まとめ（11月のメールを温かくする時候の挨拶活用法）

11月の時候の挨拶とは？

11月は秋から冬へと移り変わる、ちょうど季節の境目にあたる時期です。

この時期ならではの自然や気候を取り入れた「時候の挨拶」を使うことで、メールや手紙がぐっと丁寧で温かみのある印象になります。

ここでは、まず11月の特徴やよく使われる表現を整理してみましょう。

11月の気候と特徴（紅葉・立冬・霜月など）

11月は紅葉が見頃を迎え、地域によっては初霜の便りも届く季節です。

11月7日ごろには二十四節気の「立冬」を迎え、暦の上では冬の始まりとされます。

また、旧暦の呼び名では「霜月（しもつき）」と呼ばれ、朝晩の冷え込みを表す言葉として親しまれてきました。

このような自然の変化を取り入れると、季節感が相手にすっと伝わります。

時期	特徴	挨拶に使えるキーワード
11月上旬	紅葉、秋の深まり	晩秋の候、暮秋の候
11月中旬	立冬、初霜	立冬の候、深秋の候
11月下旬	木枯らし、冬の訪れ	向寒の候、初冬の候

11月に使える季語・定番フレーズ一覧

11月の挨拶では、気候をそのまま言葉にしたフレーズがよく使われます。

たとえば「日に日に寒さが増してまいりました」や「木々の葉が落ちる季節となりました」などです。

こうした表現は相手の体調や暮らしを気遣うメッセージにつなげやすいのが大きな特徴です。

紅葉の候 ― 秋の風情を感じさせる定番表現
深秋の候 ― 季節の深まりを表すフォーマルな言葉
立冬の候 ― 暦のうえでの冬の始まりを表現
「朝晩の冷え込みが厳しくなってきました」
「冬の訪れを感じる時期となりました」

これらのフレーズを状況に応じて使い分けることで、文章が自然にまとまります。

11月の時候の挨拶―メールで使える例文集

ここからは、11月のメールにそのまま使える具体的な例文をご紹介します。

「書き出しの一文」から「結びの一文」まで揃えておくと、場面に合わせてすぐに活用できます。

ビジネスと個人、フォーマルとカジュアルを使い分ける参考にしてください。

11月全般で使える例文（ビジネス・個人共通）

季節感を軽く添えるだけで、文章がぐっと丁寧に感じられます。

「朝晩の冷え込みが厳しくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか」
「落ち葉の舞い散る季節となりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか」
「小春日和の穏やかな日が続いております。皆さま、お元気でいらっしゃいますか」
「日に日に秋が深まる頃となりましたが、体調など崩されていませんか」

対象	一文例
ビジネス	「晩秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
個人	「木々の色づきが鮮やかですね。紅葉狩りにはもう行かれましたか」

11月上旬（1日～6日）のメール例文

秋が深まる表現を入れると自然です。

「秋もいよいよ深まり、夜の寒さが強まってまいりました」
「晩秋の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」
「秋の終わりを感じるこの頃ですが、お変わりありませんか」
「暮秋の候　平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます」

立冬（11月7日前後）のメール例文

「立冬」を意識した表現を使うと、相手にも暦を大事にする印象を与えられます。

「立冬の候、寒さもいちだんと増してまいりましたが、ご壮健のことと存じます」
「菊花の香り漂う季節となりました。ご健勝にてお過ごしでしょうか」
「夜寒の折、どうぞお体を大切になさってください」

11月中旬（7日～22日）のメール例文

紅葉から冬支度へと移る雰囲気を取り入れるのがおすすめです。

「初霜の知らせが届く季節となりました。お元気でお過ごしでしょうか」
「木々の葉が落ちる季節となりました。ご家族の皆様にもよろしくお伝えください」
「深秋の候、日増しに寒さがつのってまいりました。どうぞご自愛ください」

11月下旬（23日以降）のメール例文

冬がすぐそこまで来ていることを意識させる表現を選びましょう。

「冬の足音がいよいよ近づいてまいりました。体調にはくれぐれもお気をつけください」
「木枯らしの候、寒さもひとしお強まってまいります。お変わりありませんか」
「晩秋の折、ご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます」

上旬・中旬・下旬ごとに表現を変えることで、同じ11月でもメリハリのある文章になります。

ビジネスメールに適した11月の挨拶例

ビジネスメールでは、相手に敬意を示しつつも、季節感を上品に表現することが求められます。

ここでは、冒頭や結びで使える表現、そして冒頭から結びまで揃ったフルバージョンの例文をまとめました。

そのまま使える形で準備しておくと、忙しい時期でもスムーズに対応できます。

書き出しに使えるフォーマル表現

書き出しは会社名や取引先への敬意を示す部分なので、漢語調の「〇〇の候」が便利です。

「霜秋の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます」
「向寒の候、皆様にはご清祥のことと拝察いたします」
「立冬の候、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」
「晩秋のみぎり、貴社いよいよご繁栄のことと心よりお慶び申し上げます」

結びに使える丁寧なフレーズ

締めくくりは、健康や発展を祈る言葉で終えると全体が引き締まります。

「日ごとに寒さが増してまいります。どうかご自愛くださいませ」
「年末に向けご多忙のことと存じますが、更なるご発展をお祈り申し上げます」
「末筆ながら、貴社の一層のご隆盛を心よりお祈り申し上げます」
「向寒の折、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします」

シーン	書き出し	結び
取引先への依頼	「晩秋の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」	「お忙しい折と存じますが、ご対応いただけますと幸いです」
お礼メール	「立冬の候、平素より格別のご厚情を賜り厚く御礼申し上げます」	「今後とも変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます」

ビジネスメールの冒頭から結びまでのサンプル文

冒頭から結びまで揃った「フルバージョン」の文例を1つ持っておくと安心です。

例文（フォーマルな依頼メール）

拝啓　深秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

さて、このたびは◯◯の件につき、ご相談させていただきたくご連絡申し上げました。

お忙しいところ恐縮ではございますが、資料をご確認のうえご対応賜れますと幸いです。

日増しに寒さが厳しくなってまいります折、どうぞご自愛ください。

末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

個人メールで使えるカジュアルな11月の挨拶

友人や家族など、気心の知れた相手に送るメールでは、かしこまった表現よりも柔らかく自然な言葉が好まれます。

ここではカジュアルに使える挨拶文を紹介し、後半ではフルバージョンのサンプルメールもご用意しました。

「寒さ」「紅葉」「年末」のような身近な話題を入れると、ぐっと親しみやすい文章になります。

友人や家族に送るときの挨拶例文

「最近ぐっと寒くなってきましたね。風邪などひいていませんか」
「木々が色づいてきましたね。紅葉はもう見に行かれましたか」
「朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。体調に気をつけてくださいね」
「日に日に冬が近づいてきました。温かくして過ごしてください」

カジュアルメールでの表現ポイント

カジュアルメールでは、相手の近況に触れたり質問を交えると自然な会話につながります。

たとえば「紅葉はもう行きましたか？」と聞けば、その後の話題も広がりやすいです。

ビジネスの挨拶と違って、体調や日常の出来事を軽く尋ねるスタイルがおすすめです。

相手	一文例
親しい友人	「初霜の知らせが届くころですね。そちらはもう冬支度ですか」
家族	「年末も近づいて忙しくなる頃ですが、体調を大切にしてくださいね」
年配の知人	「日に日に寒さが厳しくなってまいります。どうぞご自愛ください」

個人向けフルバージョン例文

個人メールは、書き出しから結びまでを一通りまとめるとより実用的です。

例文（友人へのメール）

こんにちは。朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。

こちらはすっかり紅葉が見ごろで、散歩が楽しい季節になりました。

ところで、この秋はどこか出かけましたか。

私は先日、近くの公園に行ったのですが、落ち葉のじゅうたんがとてもきれいでした。

もうすぐ冬本番ですね。体調を崩さないよう、温かくしてお過ごしください。

また近況を聞かせてもらえると嬉しいです。

11月の時候の挨拶を使う際の注意点

便利な時候の挨拶ですが、使い方を間違えると不自然に感じられることもあります。

ここでは、季節感の出し方やシーンごとの使い分け、避けたほうがよいNG表現について解説します。

季節感を意識した言葉選びのコツ

11月は前半と後半で気候の印象が大きく変わります。

上旬は「晩秋」、中旬以降は「立冬」や「初冬」、下旬は「木枯らし」といった言葉が自然です。

紅葉が見ごろの地域と、すでに落ち葉が舞う地域でも表現を変えると、読み手への配慮が伝わります。

時期	適した季語	避けたい表現
11月上旬	晩秋の候、暮秋の候	初冬の候（まだ早い印象）
11月中旬	立冬の候、深秋の候	紅葉の候（散り始めの地域では不自然）
11月下旬	木枯らしの候、初冬の候	晩秋の候（すでに冬支度が進んでいる時期）

ビジネスと個人で使い分けるポイント

ビジネスでは「候」「みぎり」といった漢語表現を選び、文章を引き締めます。

一方、個人メールでは「寒くなってきましたね」「紅葉はご覧になりましたか」といった日常的な言葉が自然です。

同じ「11月の挨拶」でも、相手や場面に合わせて選ぶことが重要です。

NG例とその改善方法

よくあるNGは「季節と合わない言葉」を使ってしまうことです。

例えば、11月下旬に「紅葉の候」と書くと、すでに落葉している地域では違和感があります。

この場合は「木枯らしの候」「冬の足音が近づく頃」といった言葉に置き換えると自然です。

ポイントは、天気予報や相手の地域の季節感を少し意識することです。

まとめ（11月のメールを温かくする時候の挨拶活用法）

11月は秋から冬へと移り変わる季節であり、時候の挨拶を使うとメールに豊かな表情を添えることができます。

上旬・中旬・下旬と気候の変化に合わせて言葉を選ぶことで、相手に「自分のために書いてくれた」と思わせる効果があります。

ビジネスではフォーマルに、個人では柔らかく──この切り替えができると表現の幅がぐっと広がります。

さらに、冒頭から結びまでのフルバージョンを準備しておけば、慌ただしい時期でも安心して使えます。

シーン	おすすめの挨拶
ビジネス	「立冬の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」
友人・家族	「日に日に寒さが増してきましたね。温かくして過ごしてください」
11月下旬	「木枯らしの候、冬の足音が近づいてまいりました」